月には満ち欠けによる名前があります。
日本では春は花見、夏は花火大会や盆踊り、夏祭りそして秋はお月見や秋祭り、また冬は酉の市など日本には季節ごとに行事があります。
そして月にも季節によって違う呼び名があります。
満ち欠けや季節による月の呼び名や、天気や見え方で名付けられた月の呼び名などをまとめてみましたのでご紹介します。
目次
満ち欠けによる月の呼名
月は自分の光ではなく、太陽の光を反射させることで輝くことができるんです。
月は地球の周りを公転しているので、毎日太陽との位置がずれることで月の満ち欠けが発生します。
月の満ち欠けは新月の月齢0から始まり、満月で月齢14となり月齢が29.5を迎えると次の新月になります。
月齢0から最終日の29.5の月にはそれぞれ名前があります。
どんな名前があるのでしょうか。
新月(しんげつ)
1日目頃の月で朔(さく)とも呼ばれています。
旧暦では朔を毎月1日にしていて、月の始まりという意味の月立ち(つきたち)が転じて「ついたち」となったので、朔日や朔も「ついたち」と読んでいます。
地球・月・太陽と一直線に並ぶので月は太陽の光を受けることがないので、真っ暗で見えなくなっています。
新月は英語のNEWMOONが語源になっているといわれています。
二日月(ふつかづき)
2日目頃の月で繊月(せんげつ)とも呼ばれています。
日が沈んだ西の低い空に浮かぶ繊維のように細い形をした月です。
秋は約20分、それ以外の季節では約1時間の間に見ることができるそうです。
三日月(みかづき)
3日目頃の月で夕暮れ時に西の低い空に浮かんでいます。
なかなか見ることができないので、見つけたら幸運があるといわれています。
戦国時代の武将・伊達政宗や上杉謙信の兜に三日月の飾りをつけ必勝を願ったといわれています。
初月(ういづき)や若月(わかづき)・眉月(まゆづき)など多くの別名があります。
上弦の月(じょうげんのつき)
7~8日目頃の月で満月を縦に切ったような形になっています。
弓の形に似ていることから弓張月(ゆみはりづき)とも呼ばれています。
新月から満月へとむかう半月の形が弓の弦が上になっているように見えることから上弦の月。
満月から新月へとむかう半月の形が弓の弦が下になっているように見えることから下弦の月と区別しているそうです。
十日夜の月(とおかんやのつき)
10日目頃の月で上弦の月より少しふっくらとした形になっています。
旧暦の10月10日に秋の収穫を祝う収穫祭・十日夜が東日本で行われているそうです。
十日余りの月(とおかあまりのつき)
11日目頃の月で十日夜の翌日という意味です。
十三夜月(じゅうさんやつき)
13日目頃の月で満月の次に美しいといわれています。
旧暦の9月13日に豆や栗を供えて月見をすることから、豆名月または栗名月とも呼ばれています。
十四日月(じゅうよっかつき)
14日目頃の月で翌日の満月を待つという意味で待宵月(まつよいづき)とも呼ばれています。
満月(まんげつ)
15日目頃の月で十五夜月(じゅうごやづき)・望月(もちづき)とも呼ばれています。
旧暦の8月15日を中秋の名月といい、月見をする習慣があります。
十六夜(いざよい)
16日目頃の月で満月を既に過ぎてしまっていることから既望(きぼう)とも呼ばれています。
満月の時より少し遅めに月が出るので、ためらう・遠慮がちという意味で十六夜と名付けられたそうです。
十七夜(じゅうななや)
17日目頃の月で立待月(たちまちづき)とも呼ばれています。
月が出てくるのが十六夜より遅くなり、月が出るのを今か今かと立って待つ様子から立待月と名付けられました。
十八夜(じゅうはちや)
18日目頃の月で十七夜より遅く月が出るようになるので、ゆっくり座って待つという意味で居待月(いまちづき)とも呼ばれています。
十九夜(じゅうくや)
19日目頃の月で十八夜より月の出が遅くなるため寝て待つという意味で寝待月(ねまちづき)とも呼ばれています。
二十夜(にじゅうや)
20日目頃の月で夜が更けるまで待たないと月が出てこないという意味から更待月(ふけまちづき)とも呼ばれています。
二十三夜(にじゅうさんや)
23日目頃の月で満月から新月へとむかう半分の形になっていて弓のように見えます。
弓の弦が下になっているように見えることから下弦の月(かげんのつき)とも呼ばれています。
二十六夜(にじゅうろくや)
26日目頃の月で夜明けの空である有明に昇るので有明の月とも呼ばれています。
三日月とは反対側に細くなっていくことから逆三日月(ぎゃくみかづき)とも呼ばれているそうです。
三十日月(みそかづき)
30日目頃の月で新月に近い状態になっているので真っ暗になっています。
真っ暗で見えないことから、「月がこもる」から「つごもり」に転じて晦日(みそか・つごもり)とも呼ばれているそうです。
季節で変わる月の別称
日本には四季があり、それぞれの季節の月にも名前があります。
春は春月(しゅんげつ)。
夏は夏月(かげつ)。
秋は秋月(しゅうげつ)。
冬は冬月(とうげつ)と、季節ごとに月の呼び名があります。
また朧月(おぼろづき)はかすかに霞んだ月のことで春の季語。
寒月(かんげつ)は冷たく冴える月のことで冬の季語として使われています。
天候や見え方でつけられた月の名前
雨の夜の月や十五夜が雨で見えないことを雨月(うげつ)。
十五夜が曇り空で見えないことを無月(むげつ)。
月に薄雲がかかっている様子は薄月(うすづき)と呼ばれています。
♪ 見え方によってつけられた名前もあります。
孤月(こげつ)は寂しげにみえる月。
淡月(たんげつ)は光の淡い月。
青月(せいげつ)は青く輝く月。
明月(めいげつ)、朗月(ろうげつ)、皓月(こうげつ)、素月(そげつ)は清く澄んだ月。
♪ そして時刻によっても月には名前があります。
夕月(ゆうづき)は夕方にみえる月。
黄昏月(たそがれづき)は黄昏時の月。
残月(ざんげつ)、有明の月、朝行く月は夜明けにまだ残っている月のこと。
月の呼名 さいごに
月には新月から三十日月まで名前があり、日数が分かるようになっていました。
今では一目で日付が分かるようになって便利になりましたが、たまには夜空に浮かぶ月を見て日の移り変わりや季節などを感じてみるのも風流でよいですね(^^)
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