じゃがいもはナス科ナス属の多年草植物で、南アメリカのアンデス山脈が原産となっています。
世界中で栽培され、馬鈴薯やポテトなどとも呼ばれています。
じゃがいもはいつ・どうやって世界中に広まっていったのでしょうか。
じゃがいもの由来や歴史・種類・じゃがいもを使ったスイーツレシピなどを紹介します。
じゃがいもの名前の由来と歴史
じゃがいもはアンデス山脈で誕生しました。
今でも3000m以上の高地ではじゃがいもの元となっている野生種が残っているそうです。
じゃがいもがアンデス山脈からヨーロッパへと広まったのは15世紀の終わりで、スペイン人が持ち帰ったことが始まりであるといわれています。
ヨーロッパはアンデスより日が長く気温も高いため葉と茎だけが茂ってしまい、じゃがいもそのものができにくかったそうです。
18世紀半ば、フランスでは昼間だけじゃがいも畑に見張りの兵士をつけていたのですが、夜に見張りがいなくなった途端に盗み出し作るようになったことから、食べるためのじゃがいもができるようになりました。
日本にじゃがいもが伝わったのは17世紀初めでインドネシアのジャカルタからといわれています。ジャカルタから来た芋ということで「じゃがたらいも」呼ばれていましたが、訛って「じゃがいも」になりました。
じゃがいもは、江戸時代に饉が発生したとき飢えをしのぐための作物として広がっていきました。
現在作られている男爵いも・メークインは明治時代になってからアメリカから入ってきた品種です。
じゃがいもの種類はいくつ?その特徴は
じゃがいもの代表的な品種として男爵とメークインがありますが、品種改良によって多くの種類が誕生しました。
じゃがいもの種類と特徴には、どんなものがあるのでしょうか。
男爵いも
川田龍吉男爵が1908年にアメリカから取り寄せたアイリッシュ・コブラーという品種を北海道上磯町で試験栽培して広めました。
丸い、またはゴツゴツとした形をしていて芽の部分は深いくぼみになっているため、皮が剥きにくいという特徴があります。
ホクホクとした食感があるので、ベークドポテトやフライドポテト・ポテトサラダ・コロッケなどに適しています。
ただし、煮崩れしやすいので注意する必要があります。
メークイン
イギリス原産の品種で日本には大正時代にアメリカを経由して入ってきました。
1928年には北海道の釧路・根室地方では優良品種となり、1931年には一般奨励品種となりました。
現在、原産国のイギリスでは作られていないそうです。
含まれているデンプン質の量が少なく、粘質なので煮崩れしにくいことが特徴となっています。
カレーやシチュー・スープの具材や肉じゃがなどの煮物に適しています。
キタアカリ
1975年、北海道農業試験場で男爵いもにツニカという品種を交配させ、選抜・育成された固定品種です。
1987年に新品種として出願し、1988年に品種登録されました。
1987年には農林水産省育成農作物新品種となり、北海道の奨励品種に採用されています。
ホクホク系じゃがいもの代表的な存在となり、黄金男爵または栗じゃがいもと呼ばれています。
フライドポテトやポテトサラダ・コロッケなどに適しています。
トヨシロ
1976年に北海道農業試験場で北海19号とエニワを掛け合わせて誕生しました。
少し大きめの楕円形で、国産ポテトチップスの原料として使われていたこともあったそうです。
皮付きのフライドポテトやコロッケ・マッシュポテトなどに適しています。
じゃが芋でスイーツ作り!簡単に作る方法
芋を使ったスイーツといえばサツマイモを思い浮かべることが多いですが、じゃがいもでもスイーツを作ることができます。
ドーナツ(4人分)
- じゃがいも(220g)は茹で、柔らかくなったら熱いうちに潰します。
- 薄力粉(150g)・ベーキングパウダー(5g)は、ふるいにかけておきます。
- バター(20g)は溶かし、卵(1個)は溶きほぐしておきます。
- ボウルに潰したじゃがいも・薄力粉・ベーキングパウダーを入れて混ぜ合わせます。
- 砂糖(35g)・溶かしバター・溶き卵を加えよく混ぜ合わせて生地にします。
- 生地を8等分にして、リング型にします。
- 160度の油に入れキツネ色になるまで揚げ、グラニュー糖(適量)を振りかけたら完成です。
クッキー(3人分)
- じゃがいも(3個)を茹で、柔らかくなったら熱いうちに潰します。
- ボウルに潰したじゃがいも・バター(60g)・砂糖(90g)・小麦粉(150g)を入れ、よく混ぜ合わせて生地にします。
- 生地を食べやすい大きさ・形に整えます。
- 200度で温めたオーブンに入れ、180度で約30分焼いたら完成です。
ジャガイモの歴史と種類 さいごに
じゃがいもが日本に来たのは江戸時代でしたが、味が悪かったため観賞用として使われることが多かったそうです。明治時代に男爵いもが使われるようになったことで、食用として広まり様々な品種が誕生しました。
いろんなじゃがいもがあるので、料理に使って味を比べてみてはいかがでしょうか。