クリスマスのメイン料理といえば日本では鶏肉を使いますが、アメリカ・カナダでは七面鳥を使います。
なぜ、海外では七面鳥が使われているのでしょうか。
クリスマスのメイン料理に七面鳥を使う理由や日本ではなぜメイン料理に鶏肉を使うのか?
また、いつからクリスマスを祝うようになったのかそんなことを知りたくなって調べてみました。
クリスマスには七面鳥というのはなぜ?
七面鳥とはキジ目キジ科の鳥で、アメリカやカナダ南部・メキシコなどの開けた落葉樹と針葉樹が混合している林に生息しています。
頭から首にかけて皮膚が露出していて赤や青・紫などに色が変わることが、まるで7つの顔を持っているように見えることから七面鳥と名付けられたそうです。
食用として飼育されていて、味は鶏肉より脂分が少なくサッパリしています。
クリスマスで七面鳥が食べられるようになったのは、アメリカ合衆国の感謝祭が始まりといわれています。
ピルグリム・ファーザーズ(イギリスのピューリタン清教徒たち)はイギリスからアメリカのプリマス植民地に移住しましたが、不慣れな生活で食事も満足にとることができませんでした。それをアメリカ先住民が助けてくれました。
翌年、アメリカ先住民のおかげで生き延びことができた人たちが感謝のしるしとして料理でもてなしことが感謝祭となり、その中に七面鳥を使った料理がありました。
感謝祭は11月第4木曜日に行われていますが、七面鳥でもてなす・食べることが感謝や祝う気持ちを表すという認識が広まりイベントや祝いの席だけでなくクリスマスでも七面鳥料理が出されるようになったといわれています。
アメリカでは約2億羽飼育されている七面鳥ですが、日本では北海道滝上町・石川県輪島市・高知県中土佐町大野見地区で約3000羽が飼育されています。
近頃では日本でも七面鳥が食べられるようです。
どうやって料理するのか気になるところ(^^;)簡単に焼き方なども探してみました。
七面鳥の焼き方
- 七面鳥(1羽)を鍋に入れます。
- 七面鳥がかぶるまでに水を入れ、砂糖(130g)・塩(240g)・レモン(3個)・ローリエ(4枚)を加え冷蔵庫で約6時間寝かせます。
- 七面鳥の中にレモン・ローリエを詰めます。
- 耐熱皿に七面鳥をのせます。
- 180度のオーブンで約1時間焼き、火が通ったら完成です。
日本のクリスマスにはチキンというのはなぜ?
海外では七面鳥やガチョウの丸焼きがクリスマス料理として食卓に出てきます。
が、日本では七面鳥やガチョウの入手が難しい・大きくて日本のオーブンには入らないなどの理由から代わりに鶏肉を使ったことが日本のクリスマス料理として定着したといわれています。
また1970年にアメリカの「ケンタッキーフライドチキン」が日本に出店をしたのですが、当時は骨付き肉を手で食べるという習慣がなかったため売れ行きは悪かったそうです。
日本に住む外国人がクリスマスなのに七面鳥が手に入らないからチキンを食べにきたということをヒントに営業担当者がクリスマスにはケンタッキーというCMを流したことで、クリスマスにはフライドチキンという習慣が根付いたといわれています。
クリスマスが日本で始まった起源とは?
日本でクリスマスを祝うようになったのは、1552年。
イエズス会の宣教師であるフランシスコ・ザビエルと一緒に布教活動をしていたコスメ・デ・トレースが山口県で日本人信徒を招き、イエス・キリストの降誕祭を行ったのが始まりといわれています。
しかしその後、徳川家康がキリスト教を禁止にしたためクリスマスを祝うことがなくなりました。
再び日本でクリスマスを祝うようになったのは明治時代です。
歌人である正岡子規が25歳のときのこと。
臘八という厳粛な仏教の行事の後にやかましいクリスマスがやってくるという「臘八(ろうはち)のあとにかしましくりすます」という句を読んでいます。
4年後にはクリスマスを楽しみにしている子どもたちの様子をみて「八人の子どもむつましクリスマス」という句を詠んでいます。
1900年には横浜の明治屋が銀座でクリスマス商品を販売したことで多くの人にクリスマスが受け入れられるようになりました。
1912年頃にはイルミネーションで街を彩っていました。
1926年12月25日に大正天皇が崩御したことで、大正天皇祭という休日となったことでクリスマスの習慣が広まっていきました。
1950年頃にはベビーブームによって子どもの数が増加したことで不二家が日本独自のクリスマスケーキを作り、デパートのクリスマス商戦が過熱するようになり、クリスマスが定着していきました。
クリスマスに七面鳥 さいごに
クリスマス料理として出される七面鳥は感謝祭で出されていた料理が始まりでした。
日本で七面鳥が食べる習慣が定着しなかったのは、当時では手に入りにくく日本のオーブンには入らなかったため鶏肉が代用されたことが理由となっていたんですね。
日本でも七面鳥は飼育されているので、機会があったら七面鳥を味わってみてはいかがでしょうか。