お家で手軽に作っても、専門店で食べても美味しいお好み焼き。
お好み焼きは小麦粉と水で作った生地にキャベツや魚介類・肉など好きな具材を加え、混ぜてから焼く鉄板料理ですが、地域によっては焼き方などが違うようです。
今回はお好み焼きの発祥などを調べ、また種類と、お好み焼きと似ているもんじゃ焼きとの違いなどもまとめてみました。
お好み焼きの発祥はいつ?起源は?
お好み焼きは小麦と水で作った生地を薄く平らに焼いた煎餅(せんぴん)と呼ばれる食べ物が発祥と言われていて、中国の思想家・孔子が食べていたそうです。
遣唐使が持ち帰ったことで全国に広まったと言われています。
千利休は中国から伝わった煎餅に山椒味噌や砂糖を塗り、芥子の実をのせてクルクルと巻いた和菓子・麩の焼き(ふのやき)を作りました。
この麩の焼きがお好み焼きの起源であるといわれているそうです。
お好み焼きの種類は地域によっていろいろ
お好み焼きは大きく分けて関西風と広島風の2種類に分けられますが、地域によっては具材や焼き方などに違いがあります。
代表的なお好み焼きを紹介します。
関西風
関西風お好み焼きは小麦粉と水で作った生地に好きな具材を加えて混ぜて焼き上げます。
モダン焼き
関西風お好み焼きに焼きそばをのせて焼いたお好み焼きです。
高度経済成長期に大阪のお好み焼きチェーン「ぼてぢゅう」で賄いを作るときに、お好み焼きの上に焼きそばをのせて焼いたことで誕生したといわれています。
具材が盛りだくさんであること・近代的という意味のモダンと引っかけて、モダン焼きと名付けられたそうです。
ねぎ焼き
キャベツの代わりにねぎを使って焼いたお好み焼きです。
1965年頃大阪市淀川区十三にある、お好み焼き店「やまもと」の店主が学校から帰ってきた子どもたちに食べさせるために作っていました。
ねぎ焼きを美味しそうに食べている子どもたちを見たお客さんからの注文が増えてメニューに加えられたそうです。
ぼっかけお好み焼き
牛すじ肉とコンニャクを甘辛く煮た神戸の名物料理「ぼっかけ」を具材として入れたお好み焼きです。
ぼっかけとは明治時代に神戸牛や但馬牛などの畜産が盛んだった近畿地方で牛すじを美味しく食べるために誕生し、戦後の食糧難の時に神戸市長田区を中心にして広まり、ご飯のお供・焼きそばの具材にも使われていますよ。
にくてん焼き
兵庫県高砂市で良く食べられているお好み焼きです。
薄く伸ばした生地の上に青ネギ・甘辛く炊いたジャガイモ・牛すじ肉とコンニャクを煮た「すじこん」を重ねて焼きます。
にくてん焼きの由来には、肉を上にのせるから「天地」の天・肉の入ったお好み焼きをひっくり返す「転」・肉と天かすを具材に使っているからなどの諸説がいくつかあるそうです。
広島風
広島風お好み焼きは小麦粉と水で作った生地を薄く伸ばし、千切りキャベツ・モヤシ・そばやうどんなどの麺類・豚バラ肉・玉子などを重ねて焼き上げます。
府中焼き
広島県府中市で良く食べられているお好み焼きで、豚バラ肉の代わりに長細く切った肉・ひき肉を使っているのでカリカリとした食感が楽しめるようになっています。
パリッとした食感を出すためにモヤシを使っていないのが特徴となっています。
庄原焼き
麺類の代わりに庄原産の米を使い、ソースの代わりにポン酢ダレを使ったお好み焼きです。
米の味付けは店によってキムチ炒飯・ジャンバラヤ・バターライスなど違いがあるので様々な味を楽しめます。
三原焼き
広島県三原市は養鶏が盛んで、豚肉より安く栄養価の高い新鮮な鳥もつを具材として使っています。
また早く提供できる・味を均一にするなどの理由から、焼きそばをのせて焼くのが特徴となっています。
竹原焼き
広島県竹原市は江戸時代から酒造りが盛んで、生地に日本酒や酒粕を入れて焼き上げています。
香ばしさと、お酒の香りが楽しめますよ。
お好み焼きともんじゃ焼きの違い
もんじゃ焼きとは、お好み焼きの生地より水を多く含んでいて具材で土手を作ってから流し込んで焼き小さなヘラを使って焼き上げて食べる料理で、関東地方で食べられています。
お好み焼きは形を整えて焼き上げる、もんじゃ焼きは生地を具材と混ぜヘラで小さく切って焼き上げる調理方法や生地に含まれる水分の量などが主な違いとしてあげられます。
お好み焼きの発祥 さいごに
千利休が中国から伝わったお菓子をアレンジしたことからお好み焼きが誕生しました。
地域によって具材や焼き方が違ってくるので、お取り寄せで味を楽しんでみるのもいいかもしれませんね。
♪お好み焼きの基本やアレンジはこちらの記事で。あわせてご覧いただければと思います。
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