日本独特の香辛料の山葵。わさびはアブラナ科ワサビ属の植物で原産は日本です。
長野県や静岡県・島根県・山梨県などが主な産地となっています。
わさびには水(沢)わさび・畑わさびと呼ばれる2種類がありますが、どんな違いがあるのでしょうか。
今回はわさびの起源や歴史・水わさびと畑わさびの違いや効果などについて調べてみました。
わさびの起源と歴史
わさびは日本に自生している植物で、記録によると奈良時代から薬草として使われていました。
室町時代には鯉の刺身をわさび酢につけて食べられるようになったそうです。
江戸時代初期にわさびの栽培が始まり、徳川家康に献上したところ風味が良い、葉の形が徳川家の家紋である葵に煮ていることから大変気に入り門外不出にしたといわれているそうです。
江戸時代中期、シイタケ栽培を指導した板垣勘四郎という人物が貰ったわさび苗を伊豆で栽培したことにより、全国に広まりました。
わさびの由来には悪障疼(わるさわりひびく)という言葉を略した・悪舌響(わるしたひびき)の意味・鼻迫(はなせめ)の意味が転じたなどいくつか諸説があるそうですよ。
♪ わさびをタップリ使って味を引き締めるという意味を持つ「サビを利かす」と「音楽を聴かす」が掛けられて曲の中で1番聴かせたい部分を「サビ」と呼ぶようになったといわれています。
水(沢)わさびと畑わさびにはどんな違いが?
わさびの栽培方法には水わさびと畑わさびの2種類があります。
水わさび
渓流や湧き水を利用したわさび田を使い栽培する方法で、谷わさび・沢わさびとも呼ばれています。
わさび田には渓流式・地沢式・平地式・石畳式があり、地域に適した方法で栽培されています。
奇麗な水・水温が8~18度・透水性の優れた土壌など栽培する場所は限られています。
栽培期間は約2年と長期間となります。
春に収穫するとマイルドな辛味、冬に収穫すると強い辛味と季節によって風味が変わるのが特徴となっています。
畑わさび
畑に植えて一定の水量で栽培する方法で陸わさびとも呼ばれています。
水わさびと比べると手間がかからないので、練りわさびなどの加工品材料として使われています。
温度・湿度管理が整えば水わさびより品質が落ちますが、どこでも栽培することができますよ。
わさびの効果はこんなにある!
わさびにはカルシウム・ビタミン類・たんぱく質などの栄養が含まれていますが、1度に食べる量が少ないため栄養を補給するには足りません。
それでもわさびには多くの効果があります。
殺菌作用
辛味成分であるアリルイソチオシアネートには殺菌作用があり、寄生虫やカビの予防にも効果があるといわれています。
口臭予防にもなるようですよ。
抗酸化作用
老化の抑制・肌を若々しく保つ・老廃物排出の促進などに効果があるといわれています。
食欲増進作用
爽やかな香りと辛味で胃を刺激して食欲を増進させてくれるそうです。
また胃液の分泌を促してくれるので消化を助ける・胃もたれ改善などにも効果があるといわれています。
血栓予防
わさびスルフィニルという成分によって血行が良くなり、血栓の原因となる血小板が固まることを防ぐ・むくみ改善などに効果があるといわれています。
抗ガン作用
発がん性物質を体外へ排出させる働きがあるといわれています。
また胃がん・胃潰瘍の原因となるピロリ菌の増殖を抑えてくれる効果もあるそうです。
ブロッコリーにわさびを加えて食べるとブロッコリーが持っている抗ガン作用がアップするといわれています。
鼻炎改善
ワサビチオヘキシルという成分には、くしゃみの原因となるヒスタミン放出を抑えてくれる効果があるといわれています。
わさび起源と歴史 さいごに
わさびには多くの健康・美容効果がありますが刺激の強い食品でもあります。
なので取りすぎてしまうと、下痢や腹痛・味覚障害を起こす可能性があります。
適量は1日約3~5gといわれています。
わさびの辛味が苦手な人はマヨネーズ・ポン酢などに混ぜると食べやすくなりますよ。
上手に使って、わさびの効果を取り入れてみましょう。
♪他の香辛料についてはこちらの記事でご覧くださいね (^^)