ゴミ箱は生活で不要となったゴミを入れるための箱で、缶やペットボトル・燃えるゴミと様々な種類があります。
ゴミ箱もさまざまな材質や形のものがありますが、そんなゴミ箱はいつどこで誕生したのでしょうか。ゴミ箱の発祥や歴史などを調べてみましたのでご紹介します。
ゴミ箱の発祥はいつどこで?
ゴミ箱がいつどこで誕生したのかは不明ですが、日本でゴミ箱が設置されるようになったのは明治33年です。
3月に公布、4月に施行された汚物掃除法(おぶつそうじほう)という法律によって、木で作ったフタ付きの箱・塵芥箱(じんかいばこ)が設置されました。
この箱が日本のゴミ箱の始まりとなります。
今に至るまでのゴミ箱の歴史
明治33年に日本で初めて設置されたゴミ箱である塵芥箱で家庭ゴミを溜めておき、大きな手引き車を引いた収集人がゴミを回収していました。
人力によってゴミ回収が行われていましたが、行動範囲が狭く月に2~3回程度と不定期でした。
そのため昭和35年頃の東京都では1日に約700トンのゴミ処理が必要となりました。
東京オリンピックが開催されることが決まりましたが、当時の東京はゴミが回収されるまで塵芥箱に溜まったままになっていたため見た目・衛生が良くない状態になっていて問題となっていました。
そこで東京都は、来日中だったニューヨーク市の清掃局長からのヒントで各家庭に持ち運びの出来るゴミ箱を設置して、決まった曜日・時間に回収する新しい収集方法ができました。
東京都は企業と共同で新しいゴミ箱を開発しました。
それが、今でも使われているフタ付きのゴミバケツです。
女性でも持ち運ぶことができ、簡単に水洗いできるフタ付きゴミバケツは好評でした。
さらにゴミを収集する人も直接手でゴミを触ることなく、トラックへ積みことができることから回収が簡単になりました。
この新しいゴミの収集方法は全国へと広がって行きました。
現在では、いろんなゴミが存在するようになったので1つのゴミバケツに溜めず、ゴミの種類によって分けるゴミ箱が使われるようになりました。
街にゴミ箱が少ない理由
日本は海外と比べて街中に設置しているゴミ箱が少ないといわれています。
これは、1995年に発生した「地下鉄サリン事件」が原因であるといわれています。
「地下鉄サリン事件」とは1995年3月20日、帝都高速度交通営団の日比谷線・千代田線の地下鉄車内で神経ガスのサリンが散布され、14人が死亡・約6,300人の負傷者を出した事件です。
この事件以降、不審物が隠せないようするため街や駅にあったゴミ箱を撤去したといわれています。
駅のゴミ箱は再設置されたことがありましたが、2021~2022年にかけて撤去されました。
撤去した理由には防犯対策の他に家庭ゴミの持ち込み防止や新型コロナウィルス感染拡大防止対策もありました。
最新のゴミ箱
最新技術を取り入れた「スマートゴミ箱」と呼ばれるゴミ箱が商業施設で設置されているそうです。
「スマートゴミ箱」は大きく分けて2つの機能があります。
自動ゴミ箱
赤外線サーや蓄電池を使ったゴミ箱で、ゴミを捨てようとすると自動的にフタが開くタイプが商業施設に設置されているそうです。
またボタンを押すと、ゴミ袋の密封から新しいゴミ袋のセットまでを自動的にしてくれる家庭用ゴミ箱開発が行われているそうです。
IoT(アイオーティー)ゴミ箱
IoTとは「Internet of Things」を略した物で、身の回りにあるものをインターネットに繋げることで、より便利するというものです。
ゴミ箱に内蔵したセンサーが、ゴミの量や種類を計測したデータをもとに効率良くゴミの回収業務を行えるようにする目的があります。
現在は大きな商業施設や大学などで実証実験が行われています。
ゴミ箱ができる前は?
日本でゴミ箱が設置されたのは明治時代ですが、それ以前の江戸時代では生ゴミは川や空き地に捨てていました。
そのため、衛生状態は良くありませんでした。
川や空き地へゴミを捨てることを禁止する触書(ふれがき)を何度か出ましたが効果はありませんでした。
そこでゴミを捨てる場所を決めました。
これがゴミ収集・運搬の原型となりました、
ゴミ箱の誕生 さいごに
ゴミ箱がどこで誕生したのかは不明ですが、日本のゴミ箱は1964年の東京オリンピックがきっかけで広まっていきました。
現在では、様々なゴミ箱があるので自分に合ったものを選んでみてはいかがでしょうか。
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