おにぎりの形と言えば三角型が定番ですが、地域によって形に違いがあります。
三角型や俵型それに丸い物もあります。
そんなおにぎりの形には、どんな意味があるのでしょうか。
おにぎりの形の種類やそれぞれの特徴や意味おにぎりの形の歴史など気になる事を調べたのでご紹介します。
おにぎりの形にはこんな種類が!
おにぎりの形には主に三角型・円型・俵型・球型の4つがあります。
関東地方では握りやすいという理由から三角型が好まれ、関西地方では弁当箱に入れやすいという理由から俵型が好まれていたそうです。
また円型は東北地方、球型は九州地方でよく見られるおにぎりの形となっています。
他には、おにぎらずのような四角型や五角形・梅の花型・星型などの型に押し入れて作ることもあります。
おにぎりの形の特徴と意味まとめ
三角型
関東地方でよく見られるおにぎりの形です。
徳川家康が全国を支配するために江戸と各地を結ぶ五街道整備をするときに、おにぎりを持ち運びしやすくするために開発したといわれています。
1978年、コンビニエンスストアのセブンイレブンが三角型のおにぎりを生産したことがきっかけとなり、全国へと広まっていきました。
- 整え方
ご飯がまとまってきたら、手のひらで三角型にして回転させながら整えていきます。
円型
主に東北地方で見られるおにぎりの形です。
東北地方はとても寒い地域のため、おにぎりが凍らないように円型にしたといわれています。
東北地方では焼きおにぎりを食べることが多く、葉に包むことで調理しやすくなるというメリットがあります。
- 整え方
ご飯がまとまってきたら片手で側面を押さえ、もう一方の手を丸く曲げてからかぶせて回転させながら形を整えていきます。
俵型
主に関西地方で見られるおにぎりの形です。
関西地方では、おにぎりに使う海苔は味付け海苔を使うことが多いです。
おにぎりを俵型にすることで味付け海苔が巻きやすいという理由で広まっていきました。
- 整え方
ご飯を楕円型にしてから、片手で両端を抑えるようにして持ち回転させながら形を整えていきます。
球型
九州や中部地方でよく見られるおにぎりの形ですが、全国でも見られています。
庶民の日常食として親しまれていたといわれています。
- 整え方
ご飯がまとまってきたら手を丸く曲げて包むようにして回転させながら、形を整えていきます。
【基本の握り方】
- 水で指先を濡らしてから、手のひらに広げます。
- 塩を指先につけてから、手のひらに広げます。
- ご飯を手にのせ、軽くまとめます。
- 真ん中に具を埋め込み、まわりのご飯でかぶせます。
- 好みの形に整えたら完成です。
- ポイント
- ご飯を炊くときは水を少なめにすると、時間が経ってもご飯がしっかりとした状態を保つことができます。
- ご飯が炊き上がったらボウルに入れて、しゃもじで軽くかき混ぜ水分を飛ばすと程よい粘り気が出て米粒がくっつきやすくなります。
- 混ぜご飯を手で握ろうとするとポロポロとしてまとまりにくいので、ラップにのせて口を絞って握ってから形を整えましょう。
- 余計な力を入れず、軽く投げるようなイメージでリズミカルに握りましょう。
おにぎりの形にも歴史があった!?
おにぎりは昔から食べられていますが、形の歴史についてはハッキリとした記録がほとんどありません。
ただ三角型のおにぎりは、徳川家康が持ち運びやすくするために開発されたといわれています。
また、三角型おにぎりは神奈川県川崎市が発祥の地であるという説があります。
江戸時代、徳川吉宗が8代将軍に就任するため紀州から江戸へと向かう途中に川崎宿に宿泊しました。
田中本陣の主・田中休愚(たなかきゅうぐ)が徳川吉宗たちの食事を用意するため、近くの農民たちに米一升を炊いて持ってきてきたら、米二升分の値を取らすというお触れを出しました。
これによって川崎宿場には多くの白飯が集まり、おにぎりを作ったといわれています。
その時のおにぎりの形は徳川家の御紋である葵に見立て、三角型おにぎり3つを丸い盆に並べて出しました。
徳川吉宗は喜び、紀州藩主の行列が川崎宿を通るときは必ず出すように命じたことで、名物になったそうです。
ちなみに、このおにぎりは「御紋むすび」と呼ばれていました。
おにぎりの形の種類や特徴 さいごに
おにぎりの形といえば三角型が定番ですが、コンビニエンスストアのおにぎりが全国に広まるきっかけとなりました。
おにぎりの形の歴史はハッキリとした記録はありませんが、それぞれの形にはそうなった理由がありました。
目的に応じた形のおにぎりを作ってみましょう。