芋は根や地下茎と呼ばれる地中にある茎が大きくなり、養分を蓄えた野菜のことをいいます。
デンプン質が豊富に含まれているだけでなく栄養価も高いので、主食として世界中で食べられています。
芋と呼ばれる野菜にはどんなものがあり、いつから日本で食べられるようになったのでしょう。
芋の種類や分類・日本での芋の歴史・栄養などを紹介します。
芋の種類や芋類の分類をまとめる
芋は大きく分けて塊根(かいこん)・塊茎(かいけい)・球茎(きゅうけい)・担根体(たんこんたい)の4種類があります。
塊根
塊根とは養分を蓄えて大きな塊になったもので、サツマイモやキャッサバなどがあります。
・サツマイモ
ヒルガオ科サツマイモ属の多年植物で、甘藷(かんしょ)・唐芋(からいも)とも呼ばれています。
デンプン質やビタミン類が豊富に含まれていて、料理だけでなく焼酎の原料や飼料にも使われています。
また食物繊維が多いことから便秘の改善にも役立てられています。
・キャッサバ
トウダイグサ目トウダイグサ科イモノキ属の熱帯性植物で、和名ではイモノキとなっています。
タピオカの原料として使われていますが、生のキャッサバには有毒成分であるシアン化合物が含まれているため、日本への輸入が禁止されています。
そのため日本へ輸入するには、有毒成分を除去した加工物にする必要があります。
塊茎
塊茎とは地下茎が枝分かれして、その先が大きな塊になったもので、ジャガイモやキクイモなどがあります。
・ジャガイモ
ナス科ナス属の多年草の植物で、南アメリカのアンデス山脈が原産となっています。
世界中で栽培されていて、料理やポテトチップスやコロッケなどに加工されています。
またデンプン原料として使われています。ビタミンCやカリウムなどの栄養が豊富に含まれています。
・キクイモ
キク科ヒマワリ属の多年草で、アメリカイモやブタイモ・サンチョーク・エルサレムアーティチョーク・トピナンブールなどの別名があります。
イヌリンという成分が多く含まれていて、血糖値の上昇を抑制する、空腹になりにくいなどの効果がありダイエットに役に立つといわれています。
球茎
球茎とは地下茎がデンプン質などの養分を蓄えて、球体や卵形・楕円体などに大きくなるもので里芋やこんにゃく芋などがあります。
・里芋
サトイモ科の植物で、インド東部からインドシナ半島が原産でタロイモと呼ばれています。
親芋を囲むように子芋・孫芋が育つため、豊作や子孫繁栄の象徴となっています。
カリウムが多く含まれていて、余分な塩分を排出してくれるので高血圧の改善に効果があるといわれています。
ムチン ムチレージとガラクタンという水溶性食物繊維によって独特のヌメリが出ますが、胃の粘膜を保護する・腸の働きを活発にする・血糖値やコレステロール値の上昇を抑えるなどの働きがあります。
・こんにゃく芋
サトイモ科の夏緑多年草植物で、成長するまで約3年かかるといわれています。
コンニャクの原料として使われています。
コンニャクはダイエットに効果があるといわれていますが、食べ過ぎると腸閉塞になる可能性があります。
担根体
担根体とは根にも茎にも似ているもので、シダ植物のイワヒバ属などに見られます。
茎から出てきて下へと伸びて根のような茎を生やし、養分を蓄えて大きくなるもので長芋や山芋などがあります。
・長芋
ヤマノイモ科ヤマノイモ属のつる性多年草で、山薬(さんやく)、薯蕷(しょよ)とも呼ばれています。
ムチンやビタミンB1・食物繊維・ジアスターゼが含まれていて、胃腸を保護する・神経の働きを調整する・便秘予防・血糖値上昇の抑制などに効果があります。
・山芋
ヤマノイモ科ヤマノイモ属の植物で、山に自生していたことから山芋と名付けられました。
山薬とも呼ばれていて、滋養強壮に効く漢方薬として使われています。
日本での芋の歴史 始まりの芋は?
日本に最初に入ってきた芋は里芋といわれています。
いつ伝わったのかはハッキリしていませんが、縄文時代に行われていた焼き畑農業で里芋が作られていて主食となっていたといわれています。
芋の栄養成分の特徴
芋類には食物繊維やビタミン類・ミネラル・ポリフェノールが多く含まれています。
野菜に含まれているビタミンCは熱に弱いので過熱によって破壊されやすいという特徴がありますが、芋類に含まれているビタミンCはデンプン質によって守られているので加熱しても破壊されにくいという特徴があります。
芋の種類 さいごに
芋にはサツマイモやジャガイモ・長芋などがあり、どれも同じように見えますが4つの種類に分けられます。
育ち方がそれぞれ違いがあるので、スーパーマーケットなどで見かけたら芋を見比べてみてはいかがでしょうか。
「ムチン」とは、動物性の成分を指す言葉です。
https://shizu-eiyoushi.or.jp/news/【会員の皆様へ】動物・植物が持つネバネバ成分/
本件誤報が「ネバネバ詐欺」の温床になっていたことが判明し、全国的規模での訂正が行われています。
https://www.city.ibusuki.lg.jp/main/info/citizen/page025019.html
#公共メディアじゃんぬ
池田さま
おはようございます^^
ご指摘ありがとうございます。
勉強になりました。
ご紹介のサイトではミューシレージとありましたが、ムチンで調べると
「植物粘液はムチレージ(Mucilage)と呼ぶ。」とありました。
ミューシレージはコーヒーチェリーの果実に入っている粘液とありましたので、
記事はムチレージに訂正いたしました<(_ _)>
波空