はがきは簡単な用件やメッセージを書いて、封筒に入れずに送ることができる郵便物です。
簡単に書けるしやすく遅れて便利ですよね。
ハガキは日本ではいつから使われるようになったのでしょうか。
はがきが今のようになるまでの歴史や語源がきになります。
また絵はがきの歴史も知りたいといろいろ調べてみましたのでご紹介します。
日本のはがきの歴史はがきの誕生
イギリスの郵便制度を参考にして、1871年に日本の郵便制度が発足しました。
最初は東京・京都・大阪でしか郵便を利用することができませんでしたが、翌年の1872年に全国で利用することができるようになりました。
日本ではがきが登場したのは1873年で、それまでは郵便といえば封書でした。
ヨーロッパでは低額で利用できる簡易郵便・ポストカードがあり、これを日本に持ち込んだことがはじまりであるといわれています。
しかし日本ではカードタイプの郵便に抵抗があったらしく、最初に発行したはがきは縦に二つ折りにすることができるようになっていて、内側に文章を書いていました。
はがきの利用を広めるために「他見ヲ憚カラス又上包ヲ要セサル短文通ヲ低税ニテ往復ノ便宜ヲ開クヘキ為メ之ヲ各地郵便役所及ヒ取扱所ニテ可売下事」という言葉が印刷されていました。
この手紙は他人に内容を読まれてしまう可能性があるけど、その分料金が安くなるということを知ってもらうことが目的だったようです。
その後、改良を重ね現在のようなスタイルのはがきになりました。
日本のはがきの語源とは
はがきの語源についてはハッキリとした説はありませんが、諸説がいくつかあります。
諸説その1
はがきは漢字で書くと「葉書」となります。
平安時代では多羅葉(たらよう)という樹木の葉っぱの裏に枝などで傷をつけ言葉を書き、相手に渡していたことが語源であるといわれています。
多羅葉とはモチノキ科モチノキ属の常緑樹木で、4~5月には淡い黄色の花を咲かせます。
葉は肉厚で約2cmの細長い楕円形の形をしていて周りには小さなギザギザがあります。
葉の裏は傷をつけると黒く変色して浮き出るという特徴があります。秋になると約8mmの赤い実をつけます。
諸説その2
江戸時代では借金の督促状や仮の徴税令書・伊勢国の紙幣などをはがきと呼んでいたことから、郵便制度を導入した明治時代以降は郵便はがきと呼ばれるようになった。
絵はがきの歴史とルーツ
絵はがきとは、裏面に写真やイラスト・貼り絵・ちぎり絵などが印刷または描かれたはがきのことで、1870年ドイツで兵士と大包を印刷したのが最初の絵はがきであるといわれています。
1875年になると商品として絵はがきが販売されるようになり、欧米では絵はがきの利用が広まっていきました。
日本では1890年代に絵はがきが使われるようになりましたが、当時は私製はがきが認められていなかったので、広まることはありませんでした。
1900年10月に逓信(ていしん)省令によって、私製はがきの発行が認められたため、民間業者が全国の名所はがきや美人はがき・年賀はがきなどの製作・販売を始めました。
1902年6月には万国郵便連合加盟25周年を記念して、官製の絵はがき6種類が逓信省から発行されました。
現在では観光地や名所の写真を使った私製絵はがきが主流となっていますが、はがきの裏面に自分で描いた絵と簡単なあいさつ文を添えた絵手紙が人気となっています。
絵はがきの書き方
絵はがきは裏面に写真や絵が印刷されているため、用件は宛名・差出人とともに表面に書く必要があります。
郵便に関する規則が定められている「内国郵便約款」の「郵便葉書の表面に記載できる事項」によると、通信文は縦書きの場合は下半分、横書きの場合は左側半分以内に書くことになっています。
【縦書き】
- 切手は左上に貼ります。
- 郵便番号枠がある場合は枠内に記入し、郵便番号枠がない場合は中央に算用数字で書きます。
- 住所は郵便番号の右端に合わせて1文字下げてから書き始めます。都道府県やビル・マンションなどの建物の名称は略さずに正式名称、数字は漢数字で書きます。3行以内に収まるようにしましょう。
- 宛名は中央に住所より大きめに書きます。
- 差出人は切手の右端に揃えて、宛名より小さめの字で住所と名前を書きます。
- 下半分のところに用件を書きます。
【横書き】
- 切手は右上に貼ります。
- 郵便番号枠がある場合は枠内に記入し、郵便番号枠が内場合は中央より右側へ2文字分あけたところから書きます。
- 中央より右側へ2文字分あけたところから書き始めます。都道府県やビル・マンションなどの建物の名称は略さずに正式名称、数字は漢数字で書きます。
3行以内に収まるようにしましょう。
- 宛名は中央に住所より大きめに書きます。
- 差出人は中央より右側へ2文字あけたところから宛名より小さめの字で住所と名前を書きます。
- 左半分のところに用件を書きます。
はがきと絵葉書の歴史 さいごに
はがきは書いた内容が他人に見られてしまうため、最初は広まることがありませんでした。
しかし、書いた内容が隠れるように2つ折りにすることで封書より安くなることを宣伝するなどの工夫によって活用されるようになってきました。
はがきのルールに沿ったものなら自作の絵ハガキなども手軽に送ることができるはがきを使ってオリジナルなものも作ってみてはいかがでしょう。
♪はがきにはいろいろな種類があり、なんに使うかで違ってきますね。用途別のハガキには何があるのか?こちらを参考にしてください。