封筒と便箋には様々な種類がありますが、相手や場面によって選ぶ必要があり書き方にも違いがあります。
また書き上げた便箋を封筒に入れるとき気をつけたいことには?どんなことがあるのでしょうか。
相手の方に失礼のないように、目的に合った封筒や便箋の選び方や書き方、また手紙を封筒に入れるときのマナーなどを知りたくて調べてみました。
シーンで違う封筒と便箋の選び方
手紙を書くときに必要な封筒と便箋ですが、ビジネスや親しい人たちなど書く相手によって選ぶ必要があります。
どんなことに注意して選べばいいのか?便箋と封筒それぞれについて選ぶ時に気をつけることをまとめました。
便箋
- 白無地・罫線なし
弔事・慶事などの正式なことやビジネス・目上の人への手紙に使います。
親しい人への手紙にも使うことができますが、堅苦しいイメージを与えてしまう可能性があります。
付属の下敷きを使うと乱れることなくキレイに書くことができます。
- 白無地・縦罫線
弔事・慶事などの正式なことやビジネス・目上の人に送るときに使います。
罫線が細すぎると読みづらくなるため、相手が読みやすくなるように適切な幅の罫線を選ぶようにしましょう。
- 白無地・横罫線
親しい人への手紙に使います。
横書きはカジュアルな印象を与えるため、礼状や挨拶状など正式な手紙や目上の人・改まった相手への手紙には不向きです。
- 色・絵柄入り
友人や親兄弟への手紙に使います。
淡い色の無地であれば、改まった相手への手紙として使うこともできますが、白無地が原則となっているので弔事やお見舞いでは使わないようにします。
封筒
- 和封筒
縦長になっている封筒で、宛名は主に縦書きで使われています。
平安時代の貴族たちが手紙を包むために使っていた懸紙(かけがみ)がはじまりといわれています。
長形封筒や角形封筒がよく使われていて、弔事・慶事などの正式なことやビジネス・目上の人への手紙などに使われています。
- 洋封筒
横型になっている封筒で、辺が長い方に封入口があります。
19世紀、イギリスで行われた郵便制度の改革によって使われるようになりました。
招待状・メッセージカードの封入や親しい人への手紙などに使われています。
- 一重
請求書や弔事・お見舞い・親しい人への手紙などに使われています。
- 二重
正式な手続きのための書類やお祝い状・お礼状を封入するときに使われています。
内紙が貼られているので中身が見えにくくなるだけでなく、フタも二重になっているので喜びが重なるということで縁起が良いといわれています。
弔事やお見舞いに使うと不幸かが重なるという意味になってしまうので注意しましょう。
用途別封筒と便箋の書き方
封筒と便箋の書き方について紹介します。
和封筒
縦書き
【表面】
- 切手は左上に貼ります。
- 郵便番号は郵便番号枠内に算用数字で書き込みます。枠がない場合は、切手を貼る側の右上に書きます。
- 郵便番号枠の右端、1文字分あけたところから宛先を書き始めます。数字は漢数字、ビルやマンションなど建物の名前は略さずに書きます。
- 郵便番号枠の中心、1文字分あけたところから宛先より大きめに宛名を書きます。
【裏面】
- 郵便番号枠がある場合は枠内に郵便番号を書き込み、1文字分あけてから自分の住所と名前を書きます。
- 郵便番号枠がない場合は中央に書き、1文字分あけてから自分の住所と名前を書きます。
- 封をしてから〆などの封じ目を書きます。
横書き
【表面】
- 切手は右上に貼ります。
- 郵便番号は郵便番号枠内に算用数字で書き込みます。枠がない場合は、切手を貼る側の左上に書きます。
- 左端から2文字分あけたところから宛先・宛名を書きます。数字は算用数字、宛名は宛先より少し大きめに書きます。
【裏面】
- 右側に住所と名前を書きます。
- 郵便番号は郵便番号枠に算用数字で書き込みます。枠がない場合は住所の上に書きます。
- 封をしてから〆などの封じ目を書きます。
洋封筒
縦書き
【表面】
- 和封筒と同じ書き方になります。
【裏面】
- 左側に住所と名前を書きます。
- 郵便番号は郵便番号枠に算用数字で書き込みます。枠がない場合は住所の上に書きます。
横書き
【表面】
- 切手は右上に貼ります。
- 左端から2文字あけてから、宛先・宛名を書きます。数字は算用数字、宛名は宛先より少し大きめに書きます。
- 郵便番号は郵便番号枠に算用数字で書き込みます。枠がない場合は住所の上に書きます。
【裏面】
- 中央下の三角部分に自分の住所・名前を書きます。数字は算用数字となります。
- 郵便番号は郵便番号枠に算用数字で書き込みます。枠がない場合は住所の上に書きます。
便箋
便箋を使って手紙を書くときは、頭語・前文・主文・末文・結語・後付けという流れになります。
- 頭語
挨拶にあたる言葉になります。「拝啓」・「拝呈」が一般的ですが、ビジネスや目上の人の場合は「謹啓」・「謹呈」、お詫びなどで前文を省略する場合は「前略」・「冠省」、急用の場合は「急啓」などがあります。
- 前文
季節の挨拶や相手を気遣う内容の文章が入ります。1マス下げてから書き始めましょう。ただし、お詫びの場合は前文を書く必要はないので、すぐに主文を書きます。
- 主文
本題となる内容の文章が入ります。1マス下げてから「さて」や「実は」などで書き始め、用件を簡潔に書きましょう。1通につき1つの用件を伝えることが一般的です。
- 末文
相手への想いなどを書きます。健康や繁栄を願う言葉を入れるのが一般的です。
- 結語
頭語に対する言葉を書き、締めます。「拝啓」・「拝呈」の場合は「敬具」・「敬白」、「謹啓」・「謹呈」の場合は「謹言」・「謹白」となります。
- 後付け
2マス下げてから書いた日付、改行して下の方に差出人、改行して宛名を書きます。日付は年月日を書くのが正式となっていますが、お祝いの場合は○年○月吉日と書いても良いです。
手紙を封筒にいれるいれ方のマナーとは
手紙を封筒に入れるときは三つ折り、または四つ折りが一般的となっています。
折った手紙を封筒に入れるときのマナーは和封筒・洋封筒によって違いがあります。
和封筒
表面に向けたときに書き始めが左上にくるように入れます。
受け取った人が開いてすぐに読めるようになります。
洋封筒
封筒の底辺に折り山がくるように入れます。
レターオープナーやペーパーナイフで手紙を切ってしまうのを防いでくれます。
便箋と封筒のマナー さいごに
スマホやパソコンに慣れてきて最近では手紙のやりとりも減って、いままで当たり前と思っていたことも知らないという方も増えているようです。
封筒や便箋は送る相手によって変える必要があります。
誰にどんな内容の手紙を送るのかを確認して、適した封筒や便箋を選ぶようにしましょう。
♪あまり手紙を書いたりする機会がなくなってきましたが、相手に失礼にならないようマナーを知っておきたいですね(^^)次はハガキについての基本もマスターしたいです。こちらをご覧いただければと思います。
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