シンデレラや赤ずきん・人魚姫など世界には多くの童話があり読み聞かせで楽しんだという人も多いのではないでしょうか。
童話の他に昔話・おとぎ話がありますが、それぞれの違いには何があるのでしょう?
童話とはどんなものなのか、昔話とおとぎ話との違いや童話の種類などについて調べてみましたのでご紹介します。
童話とはなに?
童話とは昔から言い伝えられてきた子どものための物語のことをいいます。
童話によっては挿絵の有無がありますが、挿絵がなくても物語として成立しています。
グリム童話やイソップ物語・アンデルセン童話などがあります。
なかでもグリム童話の初版は、残酷な描写があるということで注目を集めていました。
童話と昔話とおとぎ話の違いは?
童話は子どものための物語ですが、昔話やおとぎ話とはどんなもので童話との違いに何があるのでしょうか。
- 昔話とは
昔から語り伝えられてきた話や以前あった出来事や経験したことを話すという意味があります。
- おとぎ話とは
退屈を紛らわすために語り合う話のことを指していましたが、創作として子どもたちに聞かせる話へと変わってきました。
童話は子どものための物語、昔話は昔から語り伝えられてきた、または以前あった出来事・経験したことを話す、おとぎ話は創作として子どもたちに聞かせる話という違いがあります。
童話の種類はいくつある?
童話には、大きく分けてアンデルセン童話・イソップ物語・グリム童話の3つなります。
代表的な童話をいくつか紹介します。
アンデルセン童話
デンマークのハンス・クリスチャン・アンデルセンにより作られた童話集です。
- 赤いくつ
少女がおばあさんに黙って赤い靴を買って教会の礼拝に履いていきました。
おばあさんに怒られましたが、少女は気にすることはありませんでした。
おばあさんが病気になっても看病せずに舞踏会に出かけてしまいます。
おばあさんが亡くなった後、少女は死ぬまで踊り続けなければいけないという呪いをかけられてしまったという物語です。
- 醜いアヒルの子
アヒルの兄弟の中で1匹だけ大きさも色も違うヒナがいて、みんなからいじめられていました。
母親アヒルからも見放されたことで醜いアヒルの子は、みんなの前から姿を消します。
季節が過ぎ醜いアヒルの子は、美しい白鳥へと成長したという物語です。
- マッチ売りの少女
大晦日の夜、少女が街中でマッチを売りますが、思うように売れません。
段々と寒さが厳しくなったことで少女は我慢できずに暖を取ろうとしてマッチを擦ると、暖かいストーブやご馳走が現れましたが、マッチの火が消えると同時に消えてしまいます。
またマッチを擦ると、今度は亡くなったおばあさんが現れました。
少女はおばあさんが消えないように、持っていたマッチ全てに火をつけてしまいます。
おばあさんは少女を優しく抱きしめます。翌朝、燃え尽きたマッチを握りしめたまま死んでいる少女がいたという物語です。
イソップ物語
紀元前6世紀ごろにギリシャのアイソーポス(イソップ)によって誕生したといわれています。
- オオカミ少年
羊飼いの少年が村中にオオカミが来たと嘘を繰り返して、村人をからかっていました。
ある日、本物のオオカミが羊たちを襲っているのを見つけ、村人たちに知らせました。
しかし村人たちは、また嘘をついていると思い相手にしませんでした。
羊飼いの少年はヒツジとともにオオカミに襲われてしまうという物語です。
- 北風と太陽
北風と太陽のどちらかが旅人の服を全部脱がすことができるかという勝負を始めました。
北風は強い風で旅人の服を飛ばそうとしましたが、飛ばされないようにしっかりと掴んだことで脱がすことができませんでした。
太陽は力いっぱい照らしたことで、旅人は暑くてたまらないと服を全部脱いでしまうという物語です。
- ウサギとカメ
ウサギが歩くのが遅いカメのことを馬鹿にしていました。
馬鹿にされたカメはウサギに山のてっぺんまでどちらが先に着くかという勝負を持ちかけました。
ウサギが圧倒的な速さでカメとの距離を広げていきました。
これなら勝てると思ったウサギは居眠りを始めました。
その間にカメは歩みを止めることなく進んでいき、居眠りしていたウサギを追い抜き先に山のてっぺんにたどりついたという物語です。
グリム童話
ドイツのグリム兄弟がドイツとその周辺の物語を集めてまとめた童話集で、初版の内容が残酷だったことから何度か改編して、現在のような物語になりました。
- ブレーメンの音楽隊
年老いたロバ・イヌ・ネコ・オンドリは音楽隊に入るためにブレーメンを目指します。
その途中で泥棒の家を見つけます。
動物たちは泥棒たちを脅かして家から追い出し、そこで楽しく暮らし始めるという物語です。
- 金のガチョウ
3人の木こりの兄弟は、それぞれ森の中でおじいさんと出会います。
おじいさんは弁当分けて欲しいと、お願いをしますが分けてくれたのは末っ子だけでした。
おじいさんは末っ子に金のガチョウをプレゼントしました。
町の人たちは金のガチョウの羽根を取ろうと触ると手がくっついてしまいました。
次から次へとガチョウに触ろうとした人たちの手がくっついて離れなくなり、行列ができてしまいました。その様子を1度も笑ったことのないお姫様が笑い出しましたが、王様は末っ子のみすぼらしい姿が気に入らず様々な課題を出してきました。
末っ子はおじいさんに助けられながら、課題をクリアしてお姫様と結婚するという物語です。
- 赤ずきん
病気のおばあさんのお見舞いに行く途中の赤ずきんは、森で会ったオオカミと出会います。
そのオオカミにそそのかされ、赤ずきんはおばあさん共々食べられてしまいます。
通りかかった猟師が、オオカミが眠っているうちに、お腹を裂き赤ずきんとおばあさんを救出し、代わりに石を詰めて閉じます。
目を覚ましたオオカミがヨタヨタとした足取りで川の水を飲みに行き、足を滑らせて落ちてしまったという物語です。
童話とは?童話と昔話とおとぎ話の違い さいごに
童話は子どもたちに聞かせる話として、作られました。
そのため、昔から語り伝えられてきた昔話、退屈を紛らわすために語り合うおとぎ話とは違う物になります。
いろんな童話があるので、読み返してみてはいかがでしょうか。