水炊きや寄せ鍋・豆乳鍋などを作る時に必要な道具の1つに土鍋があります。
ゆっくりと食材に火が通るので旨味を引き出してくれますね。
日本ではいつから土鍋が使われるようになったのでしょうか?
土鍋の特徴はどんなところがあるのでしょう。
土鍋が使われるようになった由来やその起源、歴史など知りたくなって調べましたのでご紹介します。
土鍋とは?土鍋の特徴は
土鍋とは土を原料にした素焼きの鍋のことで、火にかけると土が膨張と伸縮を繰り返しながら温まり、その後ゆっくりと内部が暖められていきます。
食べやすい大きさに切った食材と調味料を入れて火にかけるだけで簡単に調理ができることが特徴ですね。
金属製の鍋と比べると加熱スピードが緩やかなので根菜類はふっくらと甘く、肉類は柔らかくすることができますよ。
保温性が高いことと遠赤外線効果によって内部から食材が温められるので冷めても美味しいです。
使えば使うほどダシが出やすくなりそのまま食卓に出すことができるなど良いところがたくさんあります。
その反面重い・欠けやすい・割れやすいなどが欠点になっています。
土鍋は鍋料理に使うだけでなく、ご飯を炊いたり蒸し物、ケーキやプリンなどのスイーツ作りにも使うことができます。
土鍋を使う時の注意点
使い方を間違えると土鍋を傷めてしまうことがあります。
・水気
外側に水気があると加熱した時に土鍋が割れてしまう可能性があります。
火にかける前に水気がないかを確認し、あるときはしっかりと拭き取りましょう。
・火加減
土鍋は急激な温度変化に弱い鍋です。
最初から強火で火にかけると割れてしまう可能性があるので、弱火で約2分間土鍋を温めてから少しずつ火力を上げるようにしましょう。
また使用後で土鍋が熱いうちに冷水をかけることも割れてしまう原因になるのでやめましょう。
・揚げ物厳禁
土鍋には吸水性があるので長時間大量の油を入れておくと吸い込んでしまい、土鍋から染み出た油に引火して火事の原因になる可能性が高いので絶対に土鍋で揚げ物はしてはいけません。
・料理を入れたままにしない
土鍋は水分だけでなくニオイも吸収しやすいので、出来上がった料理を長時間入れママにするのはやめましょう。カビ発生の原因にもなるので、料理が出来上がったら早めに別の容器に入れるといいです。
・良く乾かす
しっかりと乾かさないと土鍋にカビが生えてしまう原因になります。
洗い終わったら、風通しの良い場所で鍋底を上にして置くようにしましょう。
土鍋の由来とその起源
肴(さかな)を煮る土焼きの瓮(かめ)のことを肴瓮(なへ)が語源と言われています。
名前の由来は平安時代で使われるようになった鉄製の鍋と区別するために土製の鍋を土鍋となったそうです。
土鍋の歴史は結構古かった!日本で最初の土鍋は?
土鍋の発祥は縄文土器といわれています。
縄文時代では狩猟で得た生肉を食べていましたが、火を使って肉を焼いたり野菜や植物を食べるようになりました。
そのため食糧を保存する、または調理するために土器が開発されたといわれています。
現在発見されている日本最古の土器は、青森県蟹田町・大平山元I遺跡で発見されたもので世界最古の縄文土器ともいわれています。
形は平らで角ばった底になっていて、煮炊きに使われていたようです。
平安時代になると鉄製の鍋が普及し鍋といえば鉄製の方を呼ぶようになったので、区別するために土製の鍋を土鍋と呼ぶようになりました。
江戸時代になると調味料が使われるようになったことで鍋料理が登場し、七輪や火鉢の上に土鍋を乗せて料理を楽しむことが流行の最先端となっていました。
1955年代では割れにくく耐熱性のある萬古焼で作られた土鍋が大量生産されるようになり、一般家庭でも土鍋が使われるようになったということです。
土鍋の歴史 さいごに
土鍋の赤外線効果によって食材の芯まで火が通るので熱ムラを抑えて料理を美味しく仕上げることができます。
鍋物だけでなく様々な料理に使えて便利ですが、手入れを怠るとカビが生えてしまうので注意してくださいね。
最近ではIH対応やセラミック加工されたタイプなどがあるので、自分のライフスタイルにあった土鍋を使ってみてはいかがでしょうか。
♪土鍋を選ぶ時の目安などはこちらの記事をご覧いただければと思います。
土鍋の選び方種類は何がいい?サイズの号数と土鍋を使うメリット