冬の暖房器具にはエアコンやストーブなどの他、日本ならではの暖房器具、昔ながらのこたつがあります。
こたつは漢字では「炬燵」と書きます。
こたつという名前の語源・由来は知っていますか?
炬燵でほっこりしながら、こたつとは?はて、こたつの発祥や歴史、漢字の由来などは・・なんて思いませんか?(^^)
昔と今の炬燵の違いも気になります。
こたつの発祥はいつどこから?どんな歴史があるの
こたつとは炭火または電熱などの熱源を櫓(やぐら)と呼ばれる木枠を置き、こたつ布団を掛けた日本独特の暖房器具です。
掘りごたつ・置きごたつ・電気こたつそれにこたつ布団を外すとローテーブルとして使える家具調こたつ、また椅子に座って入ることができるダイニングこたつなどさまざまな種類があります。
こたつの歴史・発祥
こたつの誕生は室町時代。
灰をかぶせて火力を落とした囲炉裏(いろり)の上に簀の子(すのこ)に足をつけた台を置き、衣服をかぶせたものが、こたつの始まりといわれています。
掘りごたつは江戸時代初期に生まれました。
床より下に囲炉裏を設置して床と同じ高さに足場を作り、その上に櫓を組み布団を掛けたのが掘りごたつです。
中期には火鉢の上に櫓を組み布団を掛けた置きごたつが誕生しました。
置きごたつは火鉢を熱源としているので好きな場所に置けるのが特徴になっています。
1909年正座が苦手ということで、イギリス人の陶芸家バーナード・リーチが上野の自宅に、腰掛けるタイプのこたつを作ったそうです。
電気こたつは大正時代後期に誕生しましたが、普及したのは戦後といわれています。
こたつの語源は?漢字の炬燵の由来とは
こたつの櫓部分が牛車に乗り降りするときに使う踏み台である榻(しじ)に似ていることから火榻子と書くようになったそうです。
語源は唐宋音(とうそうおん)の「火榻子(くゎたふし)」が由来となっているという説が有力となっています。
炬燵という漢字は僧侶が考えた当て字といわれています。
どこのなんという僧侶ということまでは不明ですが・・・
昔の炬燵と今の炬燵の違いと進化
室町時代から江戸時代までの熱源は火力を落とした囲炉裏や火鉢が使われていました。
燃料の木炭・炭団(たどん)で火傷をする・一酸化炭素中毒が起こりやすい・掘りごたつに設置した火鉢への燃料補充や掃除が面倒などの欠点がありました。
1950年代になると電気を利用したヒーターが主流となり安全に炬燵を使うことができるようになりました。
形は今と同じ机状で櫓の天井部分にニクロム線を金網で覆った発熱体が取り付けられていて、発熱体から発生した熱を反射板で反射させることで炬燵内部を暖めていました。
温度調節は一定の温度になるとヒーターへの通電をオン・オフにするサーモスタット方式が使われていました。
1960年代になるとニクロム線を使った発熱方法から赤外線の輻射熱(ふくしゃねつ)を利用して暖める赤外線ランプ方式に変わりました。
スイッチを入れると暖かさとともに発する赤色光が人気となり、主流となりました。
1970年代には温度差を感じない電子コントロール方式やテーブルとして1年中使える家具調こたつ・快適で安全に使える温風式電子炬燵などが登場しました。
現在では石英ガラス管にコイル状のニクロム線が入った石英管ヒーター・石英ガラス管にコイル状のタングステン線が入ったハロゲンヒーター・ハロゲンヒーターより高性能のコルチェヒーターなどが熱源として使われています。
炬燵の発祥と歴史 昔と今の違い さいごに
エアコンの性能がよくなりスイッチを入れると、すぐに部屋が暖まることから炬燵を使うことが少なくなってきたそうです。
しかし最近では椅子に座れるダイニング炬燵やソファーと一体型になっている炬燵・1人用炬燵などがあるので、自分の好みに合わせた炬燵を使ってみるのもいいですね。
炬燵は足元を暖めてくれるので冷え性を予防してくれる・暖める空間が小さいので省エネになる・団らんの場になるなどのメリットがあります。
しかし炬燵に長時間入りっぱなしになっていると脱水症状や脳梗塞を起こすしてしまう可能性があるので、お茶やスポーツドリンクでこまめに水分補給をしたりタイマーで炬燵のスイッチを切るなどの対策をして、楽しく暖かい空間で過ごしてくださいね。
♪ほっこりする炬燵ですが、突然壊れたなんて悲しいことも・・・
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