ケーキやチョコレートなどの洋菓子・アイスクリームを購入するときに入っている保冷剤には、味を落とすことなく冷やせて、冷凍庫で凍らせると再度使うことができる便利なアイテムです。
なぜ保冷剤が何度も繰り返して使えるのでしょうか?
他に蓄冷剤というのもありますね。
今回は保冷剤の仕組みや蓄冷剤との違いなどを紹介します。
目次
保冷剤と蓄冷剤は同じもの?違いとは?
保冷剤とは食品・飲料などの腐敗を防ぎ低温を保つために使われる薬剤で、
蓄冷剤とも呼ばれているので違いはなく同じ物になります。
あえて違いをあげるとしたら・・・
蓄冷成分に化学薬品を使って氷点下10℃以下になる物が蓄冷剤。
蓄冷成分のほとんどが水分で氷点下数℃で凍ってしまう物が保冷剤。
保冷剤の中身は、水・高吸水性ポリマー・防腐剤・形状安定剤などで作られていて、傷を付けにくいソフトタイプと耐久性の高いハードタイプがあります。
保冷剤ではなくドライアイスを使うことがありますが、二酸化炭素(CO2)で作られたマイナス79度の超低温物質のため、素手で触ってしまうと凍傷になる恐れがあります。
またビニール袋・密閉容器に入れておいたら破裂したなどの危険性があるので取り扱いに注意が必要となります。
保冷剤は98%水道水となっているので素手で触ることができます。
また溶けてゼリー状に戻ってしまっても、冷凍庫に入れて凍らせることで再利用することができます。
保冷剤が繰り返し使えるのはどんな仕組み?
保冷剤は98%の水道水と2%の高吸水性ポリマーで作られています。
高吸水性ポリマーに水が加わることでゼリー状になります。
保冷剤を凍らせて氷にするとゼリー状によって内部での対流が起こりにくくなっているため、ゆっくりと溶けていきます。
なので氷よりも長く冷却することができるんですね。
お弁当に保冷剤をいれると冷たくてまずい!?対処法は
暑い季節の食中毒予防として保冷剤を使いますが、
冷えすぎてお弁当が不味くなってしまうことがあります。
お弁当が冷えて不味くなってしまう原因には水分が抜けてしまうこがあげられます。
水分が抜けてしまうことで、ご飯・おかずがパサつく・固くなる・ベタベタになってしまうので食感が悪くなってしまいます。
電子レンジがあれば温め直すことができますが、職場でも置いてない所もあり、学校などでは使えないですよね。
お弁当に保冷剤を使うときには、どんなことに注意すれば美味しく食べられるのでしょうか。
タオルで包む
保冷剤をタオルで包むことで冷たさを和らげることができます。
保冷剤の大きさ・入れる数
保冷時間は保冷剤1つで30gは約1時間30分、40gは約2時間、
50gは約2時間30分、100gは約3時間となっています。
お弁当箱の大きさによって違ってきますが、30gの保冷剤を1個お弁当箱の上に置いておくといいでしょう。
保冷剤を出しておく
お弁当を食べる1時間前や冷房が良く効いている場所の場合は、着いたらすぐに保冷剤を取り出しておくと、冷えすぎを防ぐことができます。
お弁当作りを工夫する
冷めてもおいしく食べられるお弁当作りを紹介します。
ご飯
お米を水に浸ける時間を夏・秋は約40~70分、冬・春は約70~130分を目安にして炊くと、冷えてもおいしく食べることができます。
お弁当箱に盛りつける・おにぎりを握るときは固めすぎないようにします。
天ぷら・揚げ物
天ぷら・揚げ物の衣を作るときに小麦粉40gに対して片栗粉を約10g入れておくと、時間が経ってもカリッと仕上げることができますよ。
唐揚げは中火で揚げてから、強火で揚げる二度揚げにすると、肉汁を逃がすことを防げます。
卵焼き
卵1個に対して砂糖小さじ1を入れましょう。
砂糖の働きによって保水性が高まり、しっとりと仕上げることができます。
肉の脂
冷えると白い塊になってしまうので脂身の少ない部位を選ぶようにします。
または湯通しして余分な脂を落としてから調理するようにするといいですよ。
保冷剤の仕組みとお弁当の工夫 さいごに
保冷剤はドライアイスと違って素手持つことができて、袋が破れない限り凍らせることで繰り返し使えることができる便利なアイテムです。
また保冷以外では、洗顔後に凍らせた保冷剤をタオルで包んで肌に当てて毛穴をキュッと引き締めることに使えます。
解凍した中身を植木鉢や花壇に撒いておくと、水分を含んだ高吸水性ポリマーから水分が土の中で溶けていくので保水剤代わりなどになる・・・
など様々な利用方法があります。
中に入っている高吸水性ポリマーは触っても害はありませんが、エチレングリコールが含まれている保冷剤の場合は注意します。
中身をペットや小さい子どもが間違って口に入れてしまうと大変な事になってしまうので、届かない場所に保存するようにしましょう。
万が一口に入った場合は、医療機関で受診してください。
手軽に使える保冷剤を上手に使いこなしましょう。
とてもわかりやすい!
-18℃の蓄冷剤がなかなか凍らなくて困ってます。何かいい方法ありますか
TERAOKAグローリーさま
こんばんは^^
ご質問の件ですが私も詳しくはないので調べてみました。
-18℃の蓄冷剤というと氷点下パックでしょうか?
・冷凍庫内が-20℃以下にならない場合は、凍結しないことがありますとのこと。庫内温度を確認してみてください。
・庫内温度は冷蔵庫の取説に野菜室、冷蔵室、冷凍室、製氷室など各室の温度範囲の目安や設定方法が書かれていると思います。わからない場合はメーカーに問い合わせてみてくださいね。
・頻繁な扉や引き出しの開閉などで冷凍庫内の温度が上がった状態が続くと、氷点下パックに限らず保冷剤は完全に凍るまでに時間がかかってしまいます。氷点下パック同士を重ねて冷凍しても凍らないってことがあるようです。
応えになっていなかったらすいません。
波空