食用油・酢・卵を原料として作られた半固体状のドレッシングであるマヨネーズは、野菜や肉料理・魚料理など様々な料理で使われています。
店頭でもいくつかのメーカーからマヨネーズが販売されていますが、日本ではいつから使われるようになったのでしょうか。
マヨネーズとは?
意外と知らない定義や日本での誕生や種類についてをまとめました。
マヨネーズとはどんな定義があるの?
マヨネーズの定義
マヨネーズとは日本農林規格(JAS)のドレッシングの日本農林規格。
ドレッシング及びドレッシングタイプ調味料品質基準によると、ドレッシングのうち粘土が30Pa・s以上である半固体状ドレッシングのうち、卵黄または全卵を使い、かつ必須原材料・卵黄・卵白・たん白加水分解物・食塩・砂糖類・はちみつ・香辛料・調味料(アミノ酸等)および香辛料抽出物以外の原材料を使用していないものであって、原材料に占める食用植物油脂の割合が65%以上のものであると定義されています。
そのため海外で作られているマヨネーズの多くは日本の基準に該当しないので、原産国ではマヨネーズと呼ばれている商品を日本で販売するときは、半固体状ドレッシングという分類になるそうです。
マヨネーズの誕生と歴史 日本ではいつ?
18世紀半ば頃、地中海西部のバレアレス海にあるバレアレス諸島北東部にあるメノルカ島はイギリス領となっていて、リシュリュー公爵が指揮するフランス軍が攻めてきました。
その時リシュリュー公爵は港町・マオンで入った料理屋で肉料理に添えられたソースと出会い、パリでマオンのソースとして紹介しました。
Mahonnaise(マオンネーズ)と呼ばれ、その後Mayonnaise(マヨネーズ)となったのがマヨネーズの発祥といわれています。
1910年代、食品工業株式会社(現在のキユーピー株式会社)の創始者である中島董一郎(なかじまとういちろう)が農商務省による海外実業練習生として約3年間イギリスとアメリカに行った時にアメリカでマヨネーズと出会いました。
アメリカでは日常的に野菜サラダが食べられていて調味料としてマヨネーズが使われていました。
ポテトサラダに使われていたマヨネーズが美味しくて栄養価も高いことに注目し、帰国後日本人の体格向上を願い輸入品より約2倍の卵黄を使ったマヨネーズを日本で発売しようと考えたそうです。
1923年に発生した関東大震災から生活様式の西洋化が進んだことから食生活も変わると感じ、マヨネーズの製造を始め、1925年3月9日に日本初となるキユーピーマヨネーズが発売されました。
しかし当時日本では生野菜を食べる習慣がなかったため、マヨネーズに馴染みがなく値段が高かったことから売れ行きは良くなかっただけでなく、整髪料のポマードと間違えられたこともあったそうです。
マヨネーズを広めるために、食卓にさりげなくマヨネーズが描かれている絵画を広告に使う、カニやホタテの缶詰にマヨネーズをつけて食べて味を知ってもらうための試食販売などで売り上げを伸ばしていきました。
1941年に始まった太平洋戦争の影響で原材料が入手困難となり製造を中止、製造が再開できたのは終戦から3年後の1948年だったそうです。
1955年以降マヨネーズ製造に参入するメーカーも現れ、現在では食卓に欠かすことのできない調味料となりました。
マヨネーズの味の種類はいくつくらい?特徴別にみると
日本で販売されているマヨネーズは大きく分けて3種類あるといわれています。
全卵
卵白が含まれているため、色は白っぽくサッパリとした味になっています。
につけても味がくどくなりにくい・焼き目をキレイにつけることができるのが特徴となっているので、こってりとした料理やトーストなどに使われています。
原材料欄に卵と記載されている、または全卵を使用していますと記載されているマヨネーズを選びましょう。
卵黄
卵黄のタンパク質に含まれているアミノ酸によって濃厚な味とコクが特徴となっています。
野菜ディップや素材そのものの味を引き出す料理などにおすすめです。
原材料欄に卵黄と記載されているマヨネーズを選びましょう。
卵不使用
卵を使わずに作られているので、卵アレルギーの人でも食べることができます。
なたね油や豆乳などを特殊な製造方法によって卵の風味を感じることができるのでマヨネーズのコクや口どけを楽しむことができます。
またコレステロールがなく、低カロリーとなっているのでダイエット中や健康を気にしている人にも使われています。
原材料欄に卵が記載されていない、またはパッケージや商品名に卵不使用と記載されているマヨネーズを選びましょう。
マヨネーズの定義 さいごに
マヨネーズは日本の食卓に欠かせない調味料の1つですが、日本人の体格向上ために作られました。
日本独自の厳しい規格で作られたマヨネーズは美味しいだけでなく、オレイン酸やリノール酸・レシチンなどが含まれているのでコレステロールを減らす・脳の働きを活発にする作用などがあります。
摂りすぎると高カロリーになってしまい健康には良くないので、適量でマヨネーズを活用してみてはいかがでしょうか。
♪ マヨネーズは腐らないとされているので、お弁当などにももっていきやすいですが、なぜ?それはこちらの記事をご覧いただければと思います。
マヨネーズが腐らない理由とは?賞味期限が切れたら?最適な保存方法